生活を便利にしてくれる家電。今、AI(AI)を搭載した家電の開発は世界各国メーカーがしのぎを削る分野である。2019年が明けて間もない8日から、アメリカラスベガスにて世界最大級の家電の見本市が開催された。世界4500社が最新の技術を披露。生活に欠くことのできない存在である家電へのAI搭載は、AI技術をますます身近なものへとしていくだろう。今回は実際にAIが搭載されているAI家電を紹介していく。
セブンドリーマーズ ランドロイド
ランドロイドと聞いても分からないからもしれないが、衣類を全自動でたたむ家電と言えば知っている人もいるのではないだろうか。確かに家事で大変な作業のひとつである洗濯物をたたむという行為が、家電によって全自動化されることで、家事はかなり楽になるはずだ。しかもAIが搭載されているため、衣類を仕分けして、家族別にたたんでしまっておくことが可能だ。まだ値段が高いので、普及するかどうかは分からないが、今後、値段が下がることで需要が上がることもあるだろう。
SHARP ヘルシオ
インターネットと繋がって音声だけで操作を可能にするノールック家電の開発にいち早く取り組んだのはシャープ。「COCORO⁺」と名付けられたエンジンを搭載した製品がすでに発売されており、その代表的なものが「ヘルシオAX-XW400」だ。以前のヘルシオと違うのはおはなしボタンが付いていて、インターネットにつなげるとAIとの会話を始めることができる。取り扱い説明書を見なくとも操作方法を順に教えてくれたり、献立に悩んだときには旬な食材などからおすすめの料理を提案してくれる。使用した履歴も蓄積して学習するので、使用者の傾向を掴み提案することができる。
「揚げ物をあたためたい」と話しかけると、「さっくりあたためをつかってね」と会話でどのボタンを押したらいいのが教えてくれる。家電の操作が苦手な女性やご年配の方にも優しい。
毎日の献立を考えるのは主婦にとって悩みのたね。マンネリ化は防ぎたいけど、思いつかないというときにもヘルシオが力になってくれる。「今日何にしよう」そう話しかけるだけで、家族の好みのメニューを作り方や副菜まで教えてくれるという。使えば使うほど、使った家族の好みを学習し、家事を助けてくれる心強いパートナーとなるだろう。
AI搭載洗濯機
日立のAI洗濯機は「AIお洗濯ボタン」をひとたび押せば、様々なセンサーによって洗濯の仕方を判断してくれる。例えば、汚れの状態によって液体洗剤がいいか粉末洗剤がいいか、水の硬度が低く泡立ちやすい場合は洗剤の量を減らす、汚れがひどければ洗う時間を長く、すすぎが出来ていれば二回目は時間短縮で、などここまで丁寧に細かく分けて洗濯してくれるなんて驚きの機能である。
ヘルシオ ホットクック KN-HW24C
必要な材料を入れてボタン一つで料理が出来上がるという夢のような家電である。AIがどこで使われているかというとアプリでのメニュー提案だ。肉料理が続いていれば違う料理を提案してくれるという。家族のバランスを考えた食事を提供できるようになるだろう。
シャープの冷蔵庫
シャープが2917年AIを搭載したAIoT冷蔵庫を発表。自分の家に合わせてカスタイマイズされていく冷蔵庫だ。クラウドサービスと連動して、冷蔵庫にある食材に合わせたメニューを大量の情報から提案してくれたり、扉の開閉階数、時間帯から食事の支度時間、起床や就寝時刻など家族の生活サイクルを把握したメニュー提案もしてくれるというから驚きの機能である。天候や季節行事とも連動したこの機能は、寒波など押しよせた寒い日には、温かいメニューを花粉の季節には「今日は外出は控えた方がいいですね」と冷蔵庫の中になる食材でのメニューを提案してくれる。
夕食の支度が終わり、家族が就寝した時刻に明けると「今日もおつかれさま」とねぎらう言葉をかけてくれるという。家事の大変さをわかってくれるのは家電だけと心和む方も多そうだ。
ルンバ
AI搭載の掃除機と言えばルンバを筆頭に、様々な機種が出回っています。アメリカでは史上初、ルンバが掃除機として一番売れたという結果になった。今後ますます研究がなされていくのはAI掃除機が家を把握する能力だそう。キッチンがどこにあるのか、リビングはどこか、家という全体像を把握したうえでどこにどんなスペースが配置されているのかを自らの中に地図を描くことでインプットしていく。そしてその場所が固い床なのか、絨毯なのかといった細かな情報までも搭載されたセンサーによって学習し、掃除の形態も変えていくのだという。
シャープ AQUOSココロビジョンプレーヤー
AQUOSと言えばテレビであるが、どのようにAIが活用されているかというと、あなたの好みを学習しておすすめの番組を提案してくれるという。ビデオもあるので、あなたの好みに合わせて提案してくれるのは大変便利だ。今後、ビデオも自分で選ばずAIが提案したものを見るのが普通になったのかもしれない。
AIエアコン
ダイキンが昨年秋に発表したAIエアコン「うるさら7」はユーザーの好みの快適さをその、使用パターンから学習していくのが特徴だ。今までのエアコンは暖房25℃に設定された場合、エアコンの吸い込む空気が25℃と感知されたら安定運転に切り替わっていた。しかし、床や壁が冷えていてる場合ユーザーの感じる体感気温は低いことが多く、設定温度をさらに上げている。ユーザーがリモコンを操作するパターンを温度や湿度、さらに壁や床からの放射熱まで感知し、好みの快適を修得していくのだ。
グーグルホーム
グーグルホームとはGoogleが発売しているスマートスピーカー(AIスピーカー)で、話しかけることで操作が可能となる。搭載されているGoogleアシスタントは音声コマンドを投げかけ使われれば使われるほど、ユーザーの行動を学習していく。朝の忙しい時間にテレビを付けている間もないという時にも、「今日の天気は?」と話しかけるだけで答えてくれる。ニュースや時刻、Googleカレンダーに入力しておいた今日のスケジュールも話しかけるだけで教えてくれるのだ。アラームやタイマーなどの機能もあるので、料理などで手がふさがっている際に、音声コマンドだけでタイマーセットが出来るのも便利である。もちろん検索もできるので、料理中にメニューの確認なども手は料理から離すことなく出来るというわけだ。
まとめ
様々な企業がAI搭載の家電開発に乗り出し、すでに私たちの生活の中にその姿を現しはじめている。冷蔵庫、エアコン、テレビ、レンジ、掃除機、洗濯機。当たり前のように家庭にある家電がAI搭載になっていく日もすぐそこへ来ている。使えば使うほど、私たちの好みを学習し賢くなっていく家電に囲まれて、生活が快適になっていくことは間違いないだろう。
家に帰る前に、部屋が快適な温度になっていたり、1人暮らしであっても明かりのついた家が迎えてくれる。洗濯は衣服の作り、汚れ具合、水の環境などを考慮してベストな状態で仕上がる。掃除はこちらの生活パターンに合わせた時間、汚れ方など把握して人知れず終わらせてくれる。その場を離れずとも、その場に居なくとも音声の指示ひとつで家の中のことが回っていく日も遠くない。
しかしその快適さが当たり前になり、快適な気温に、寒いときにはどうしたらいいか暑いときに工夫できることはないか、好みの料理をすぐ提案してくれることで、家族は今日は何を食べたいだろうと思いあぐねる、これまでしてきた「考える」ことを失ってしまうのではないかという不安もよぎる。
多くの時間と資金を投資し、精鋭たちが考えて来たAIというすばらしい技術が私たちを新たな世界へ連れて行ってくることは間違いない。その恩恵をありがたく受け取りながらも、AI任せにすることなく生活を自らクリエイトする意識を持ってAIと共に新しい家のスタイルを作っていけたらいい。
<参考>
- 家電芸人もびっくり‼️人口知能家電が想像を超えている(naverまとめ)
https://matome.naver.jp/odai/2148543570201593101?&page=2 - AI搭載のスマート家電 2018年のベストバイは?(日経DUAL)
https://dual.nikkei.co.jp/atcl/column/17/112900141/112900001/?P=3 - 近未来を体感できる便利で賢いAI家電12選(@DIME)
https://dime.jp/genre/529139/ - 話題のAI搭載!今すぐ使えるAI家電7選(トリセツ)
https://torisetsu.biz/news/2018/0402_w002_ai.html - 「ルンバ」のアイロボットCEOが語る、ロボットが「家」の中核になる未来(ダイヤモンドオンライン)
https://diamond.jp/articles/-/187481?page=2 - ランドロイド(ホームページ)
https://laundroid.sevendreamers.com/about/
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