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海外の注目AIベンチャー5選 〜米国編〜

AIをビジネスに活用したいが、具体的なイメージがわかない。そんな悩みをお抱えの読者も多いのではないだろうか。本日はそのような方のために海外で注目を集めるAIベンチャーを5社紹介する。

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AIをビジネスに活用したいが、具体的なイメージがわかない。そんな悩みをお抱えの読者も多いのではないだろうか。本日はそのような方のために海外で注目を集めるAIベンチャーを5社紹介する。

ミーティングの議事録作成はAIにおまかせ – Voicera –

ミーティングの議事録作成に夢中になって充分な発言が出来ない、読者の皆さんにも身に覚えがあるのではないだろうか。でももう大丈夫。これからはバーチャルアシスタントのEvaがあなたに代わって議事録を作成してくれるからだ。

EvaはVoicera社のAIでミーティングの支援をしてくれる。具体的にはミーティング前の参加者へのリマインド送付、ミーティング中のリアルタイムでの重要事項の整理、ミーティング後の議事録作成及び参加者への自動送付などを行ってくれる。こういったミーティングの庶務をAIが代行してくれることで、人間はミーティングに集中することが出来るのだ。

糖尿病で困っている人の助けに – Bigfoot Biomedical –

ある日あなたの息子が糖尿病にかかってしまったとしたら、親として何をしてあげられるだろうか。ウォールストリートのトレーダーだったある父親は、息子のために複雑なインスリン注射のルールを解き明かし、自動化システムを創り上げた。Bigfoot Biomedicalはその意志を受け継いで糖尿病患者を支援するAIデバイスを開発しているベンチャーだ。

筆者は糖尿病を患ったことがないため経験したことがないが、糖尿病患者の方のインスリン投与は想像以上に複雑で、その日の体調や食事、運動の状況、また、投与を開始してからのインスリンへの耐性獲得状況などを総合的に判断し実施しなければならないという。そのような複雑なプロセスをAIで支援することのできるデバイスをBigfoot Biomedical社は提供している。

Googleの元CEOも注目の不動産データ分析企業 – HouseCanary –

あなたは不動産を選ぶ時、どんなことを考えるだろうか。治安の良さ、災害の少なさ、アクセスの利便性など考えなければいけないことがたくさんあり、ある条件が良くてもほかの条件が悪かったりもするので、頭が混乱してしまいそうになる人も多いのではないだろうか。

そのような複雑なプロセスをAIの力で切り開いているのがHouseCanary社だ。同社はAIによる機械学習を駆使して40年間にも及ぶ米国の不動産情報を分析し、今後3年間の精緻な市場シミュレーションを提供している。そのカバレッジは広く米国市場の90%をカバーしているという。また、予測精度の高さにも絶対の自信を持っており、米国住宅価格指数(HPI)について過去100年間の統計データをAIで解析することにより12か月予測の誤差率を0.7%と圧倒的な低さで実現している。

AIが持つ大量のデータ処理を得意とする特性、機械学習が持つ複雑なプロセスも容易に取り扱うことができる特性を活かして新たな市場を開拓している好事例と言える。

お客様問い合わせをAIが強力に支援 – directly –

ビジネスでのweb利用は多くのコストを削減したが、増えてしまったコストもある。その一つがwebからのお客様問い合わせへの対応だ。迅速かつ正確に回答することが出来ればお客様満足度を高め、企業価値の向上を図ることが出来るが、不適切な対応をしてしまった場合、深刻な顧客離れを引き起こす恐れもある。

そんな時はdirectly社のCrowd-Powered AIの出番だ。Crowd-Powered AIはまず、お客様からの問い合わせに対して迅速に一次回答を行う。その上で必要に応じてパワーユーザーや担当者へ質問を取り次ぎ、彼らが人間らしい細やかな対応をすることで総合的にお客様満足度を向上させる仕組みだ。

AIと人間がコラボレーションをしてビジネスを強化する最先端の事例の一つがdirectly社のCrowd-Powered AIであると言えよう。

AIが強化する次世代のサイバーセキュリティ – Cylance –

PCも人間と同じで悪意のあるウィルスからの防御は、やってきたウィルスを解析し免疫(ウィルス定義ファイル)を獲得するのが原則だ。従って、未知のウィルスには弱い。だが、そんな常識をAIが覆そうとしている。

Cylance社の提供するCylancePROTECTはAIを搭載することで既知の攻撃はもちろん、未知の攻撃に対しても防御を講じることができる。

その仕組みはこうだ。AIを搭載していない一般的なセキュリティーソフトは、保有するウィルス定義ファイルを参照し、パターンが一致するプログラムをウィルスと判定している。よって、ウィルス定義ファイルと一致しないように一部のプログラムを変更するなどして新たなコンピューターウィルスを作り出すことができる。

しかし、CylancePROTECTなどのAIを用いたセキュリティーソフトは既存のコンピューターウィルスのプログラムを学習することができる。その結果、ウィルス定義ファイルを用いたチェックをすり抜けるために一部改変されたコンピューターウィルスに対してもその悪意を見破ることが出来るのだ。

これまでセキュリティーソフトとコンピューターウィルスはいたちごっこが続いていたが、AIを搭載したセキュリティーソフトが長年の戦いに終止符を打つ日が近いかも知れない。

ご紹介したように海外では多くのベンチャー企業が知恵を絞ってAIを用いた新しいサービスを開始している。


<参考>

1.Voicera「Make Meetings Actionable」
https://www.voicera.com/
2.Bigfoot Biomedical「Bigfoot Biomedical
https://www.bigfootbiomedical.com/
3.HouseCanary「One platform, infinite insights」
https://www.housecanary.com/
4.directly「Crowd-Powered AI」
https://www.directly.com/
5.Cylance「AI (人工知能) によるサイバーセキュリティ
https://www.cylance.com/ja_jp/home.html
6.不動産データのHouseCanaryがGoogle元CEOのエリック・シュミットなどから3300万ドルを調達 (TechCrunch Japan)
https://jp.techcrunch.com/2017/01/13/20170112eric-schmidt-backed-housecanary-raises-33-million/

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