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接客はAI店員が担っていく?AI店員の可能性とは

AIは様々な分野で活用されているが、接客業でもAIが活用されている。このコラムではAI店員がどのように活用されているか紹介する。

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近い将来、多くの業種がAIに取って代わられると言われ始めてから現在、どれくらい私たちの生活にAIは浸透してきたのだろうか。

ソフトウェアによって人間の知的活動の一部が再現するAIは、大量のデータを保持し、新たな経験からも学び続けることができる。医療では個人の投薬や治療、診断情報からライフコーチとして個々に適した薬・運動・食事など生活についてのアドバイスができたり、製造分野では大量なデータの蓄積と分析をすることで負荷や需要を予測したり、またスポーツでもコーチをサポートするほどの優れた分析資料を提供するなどさまざまな分野でAIの需要が高まっている。

私たちの生活に最も身近なところでは、小売業の店員をAIが登場しだしたことで話題となっている。まさに今までの人がしていた仕事をAIが担っている現場と言えよう。このコラムではAI店員の紹介と仕組みについて見ていく。このコラムを読めば今後、どのようなAI店員が出てくるのか分かるだろう。

AI-店員

AI店員とは

店頭、入り口のちかくにある大きな画面。画面の中の店員が迎えてくれる。3Dで構成されていたり、アニメーションであったりするが、人工知能を搭載している彼ら彼女らは来客者の顔認識をし、話しかけると会話が始まる。質問形式の会話であれば回答率はかなり高いものになり、「〇〇売り場はどこ」などの質問にはAI店員が会話で答えてくれると共に、画面にはマップが表示されたりと、AI店員はカスタマーサポートの仕事をこなす。英語や中国語など他の言語にも柔軟に対応し、キーボードからも質問できるユニバーサルデザインだ。

店舗情報のほかかなりの割合で雑談を投げかけられることが多いAI店員だが、それら雑談にも見事に対応。採用している店舗には、AI店員に興味を持ってもらうことが店舗に足を止めるきっかけとなったり、コミュニケーションツールとして使われたりすることで顧客の方おひとりおひといの滞在時間を長くするという目的もある。代表的なもので言えばペッパーがあるだろう。すでにペッパーと言えばほとんどの人がご存知の存在である。実際に、ショップの案内などで活用されている。こうしたロボット型のAI店員は今後も増えていくことが予想されているのである。

AI店員の仕組みとできること

アメリカの大手百貨店はAIを利用したアプリを開発、導入した。こうしたデジタル店員は店頭に行かなくてもいい最も身近な自分だけの店員と言える。AI店員が増えることで、顧客はより正確な情報を必要な時に得ることができる。また「服売り場は何階ですか」「お手洗いはどこでしょうか」など相手が人間でなくとも済むような会話は、店員やサービスカウンターを探して問いかけるよりもAI店員が配置されていたり、アプリ機能として備わってくれていることで、回答に時間を取られることなくスムーズなショッピングに繋がるだろう。

社員を雇うよりも導入するコストが低く、二台目以降は今までのデータを完璧に共有することができるので顧客の情報伝達のもれがなく、安定した接客が可能となる。銀座のフラワーショップでも導入されたAI店員。顧客のデータが積みあがれば、会話の内容から場面に相応しい花や好きな花の組み合わせなど、シーンごとに適した花を勧めてくれるそうだ。多店舗展開されていたとして、お客さんはどこの店に行っても、情報を共有しているAI店員によって安定したサービスを受けることができる。同じことを二度言わなくていい、わかってくれていることはお客様にとってクオリティの高いサービスと言える。銀座フラワーショップのAI店員の回答率は約7割、答えられないときも、この質問には答えられなかったとデータとして残り次回に生かされるので、AI店員はどんどん賢く優秀な人材になっていくのだそうだ。

AI店員はその技術によって、人に近いコミュニケーションを可能にする。人で不足で現役のスタッフひとりひとりへの業務負荷に困っている会社も多く、かといって人件費は削減していきたいところ。それを同時に解決してくれるのがAI店員だ。また、インバウンド対策としても注目されている。「日本政府観光局」の訪日外客数の年表によると、グラフ開始時の2003年の500万人に比べ2017年は2900万人と約6倍に。観光を日本の財源のひとつにすべく、制度の見直し、インフラの整備、サービスの拡大を行ったうえでの伸び率である。2020年の東京オリンピック開催に向けて、政府が目標とする訪日外国人数は4000人、受け入れる体制もさらに整えていかねばならない。AIの技術は大いに役立ってくれるだろう。外国人へのサービスをはかるのにさまざまな言語に対応し、販売員の負担を軽減してくれること間違いなし。多くの小売業がAI店員を導入すると思われる。

AI店員あみこ紹介

日本初のアニメーションAIの接客システムが導入されたのは、秋葉原にある「あみあみ 秋葉原ラジオ会館店」。AI店員の名前は「あみこ」で、表示された16歳のアニメキャラが来客者の問いかけに音声とテキスト表示で答えてくるシステムだ。店舗情報に関しては当然の知識と回答、同じくらいの割合で投げかけられる雑談にも対応する。秋葉原だけに外国人のお客様も多く、大変人気だそうだ。自動で接客をしてくれるわけだから、こうしたAI店員が人手不足の現場で必要とされるのは間違いないだろう。

フラワーショップ「MONCEAU FLEURS」銀座店紹介

銀座にあるフラワーショップ「MONCEAU FLEURS」でもAI店員を導入した。名前は「エレーヌ」。来店者の顔認識がなされると、質問形式で会話を始める。会話から来店者の好みのアレンジメントをお勧めしてくれるそう。認識した顔、交わした会話、購入した花などはデータとして蓄積され次回の来店時の会話に生かされる。

まとめ

AIの進出により今ある仕事がなくなって、失業・廃業を迫られる人が多くでるだろうと言われながらも、そんな世界はまだまだ先のことだと実感のない人も多かったかもしれない。しかしながら、小売業という人から人への世界にもAI機能が浸透してきたことでいよいよ身近なものになってきたAI。AI店員は人件費の削減という店側にとって大きなメリットをもたらす。会話によってヒアリングし顧客の情報、購買傾向を膨大なデータと照らし合わせて分析、より購買意欲を煽るような提案もできる。語学も堪能なわけで、探しても見つからない優秀な店員となることは間違いない。顧客にとっても、スピーディーな情報収集やいつでも対応可能なAI店員は便利で、今後、AI店員を取り入れていく店は増えていくだろう。

AIの台頭により必要のなくなる仕事もあるのは事実。しかしより人間にしか出来ないものは何かが明確になるとも言える。AIを使えるようになることが必要不可欠。人をサポートしてくれるために活用されていくものとして、大いに歓迎していこう。

AI-店員


<参考>

  1. 会話するAI美少女店員「あみこ」がアキバのホビーショップでおもてなし(マイナビニュース)
    https://news.mynavi.jp/article/20170920-kizuna_amiko/
  2. AI店員「エレーヌ」、フラワーショップ「MONCEAU FLEURS」銀座店で採用(BCN+R)
    https://www.bcnretail.com/market/detail/20180109_46741.html
  3. 【動画あり】AI(人工知能)店員が小売業・流通業の接客を可能に!(SPJ)
    https://spjai.com/ann-news/
  4. AIさくらさん(インバウンドらぼ)
    https://inbound.coread.jp/2018/05/16/094818/
  5. 日本初!Web制作のティファナがアキバにAI接客システム「AIさくらさん」を導入! 300種類以上の商品を会話で案内、インバウンド接客にも対応(AIさくらさんホームページ)
    https://tifana.ai/news/kizuna_work170715.html
  6. 「人工知能で人材不足を解消、働き方改革に貢献」をテーマに、AIにおける調査で3部門NO.1獲得!(AIさくらさんホームページ)
    https://tifana.ai/news/ai3no1.html
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