現在テクノロジーの進化と共に注目を集めているのがAI(人工知能)や自動運転などの技術である。旬なテーマであり、新しいビジネスモデルが次々と発表され、毎日のように記事掲載されている。世界各国でも AIや自動運転の開発が進められていて、市場は拡大しているという現状である。 AI技術の躍進や自動運転は人々の生活を新たなインフラとなる。例えば自動運転タクシー。オンライン配車 サービスのUberはアメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコで自動運転タクシーの配車を行なっている。
そもそも人工知能(AI)とは何かと言うと、人間の知的能力をコンピュータ上で実現する、様々な技術・ソフトウェア・コンピューターシステム。コンピューターが人間がする作業 や行動を行うイメージである。
AIが得意とする分野として、大規模な計算を高速に行うことや多数の記憶から最適解、共通点、ルールを見つけること(反対に材料が少ないと判断が難しくなるときがある)過去のデータから未来を予測することが挙げられる。
その中でもディープラーニング(深層学習)が最も得意とする分野が画像認識であり、人間以上の能力を期 待できる。画像認識だけでなく、特化性のある分野である程度の情報材料が揃っている場合、認識はもちろん規則性や相互性を見つけることができ、かなりの能力を発揮することができる。
アプティブ社の計画
自動車部品メーカーの英アプティブ(旧・米デルファイ)とタクシー配車サービス会社の米リフトもサービ スを開始。アプティブが自動運転技術を搭載した独BMW「5シリーズ」には、360度をカバーする21個の センサー、カメラとライダー(レーザーによる位置測定システム)のセット、そして2種類のレーダーなどが 搭載した自動運転タクシーである。
ウェイモ社の取組
グーグルの持ち株会社アルファベット傘下にある開発会社・ウェイモが、完全自動運転タクシーのサービ スを始める予定と発表。ウェイモはジャガー・ランドローバーと提携し、ジャガー初の完全電動スポーツタ イプ多目的車(SUV)「Iペース」に自動運転システムを搭載する計画。2020年から「Iペース」最大2 万台がウェイモのタクシー配車サービスに加わる見通しだ。 米国では自動運転の法整備が進む中、IT大手が開発競争が激化しそうだ。
日産とDeNAの計画
日本でも日産とDeNAが新しい交通サービスとなる「イージーライド(Easy Ride)」を発表。神奈川県横 浜市のみなとみらい地区で公道での「レベル4」実証実験開始を開始する。最先端のセンサーを満載。 「ライダー」と呼ばれるセンサーはクルマの周囲に6個。前方確認用のカメラはステレオカメラと3個の単眼 カメラ。前方を監視するレーダーも備わっている。
ミニカメラは車両前後左右に4個。GPSを利用し、さらに車両管制システム用のカメラも車両前後左右に4か所。リヤの荷室にはコンピュータがぎっしりと詰まっ ている。遠隔地から車両を監視する車両管制システムも用意されており、センターから遠隔操作でのサポー トも可能。無人タクシーに向けた第一歩と呼べるような取り組みになる。
テスラ社の計画
日本で初めて国土交通省の承認を受け、公道での利用が可能になったテスラモーター社のオートパイロット (自動運転車)だ。オートパイロットはアクセル・ブレーキ、ハンドルを自動操作してくれるものである。 テスラ社はこの分野で一歩先をいく企業だ。注目なのはテスラ社のオートパイロットはソフトウェアである ということ。
オートパイロットの自動運転に関するシステムや機能が改善されればソフトウェアをアップデ ートし常に最新の機能に更新し活用することができる。 また、テスラ社は自社設計のAI(人工知能)チップを独自開発しており、それを自動運転のAIソフトウェ アとして動かすと発表している。
この技術により「人間の運転の10倍は安全になる」とCEOイーロンマス クがコメント。AIのディープランニング(深層学習)技術は画像認識やパターン認識を得意とするので、カ メラから得られたデータを解析し、自動運転の制度をAIが引き上げる。
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NTTドコモのサービス
NTTドコモは人工知能を活用したタクシー乗車需要を予測するサービス「AIタクシー」を法人企業向けへ提 供開始。移動需要予測技術により、30分後までのタクシー乗車需要の予測結果などをオンラインで配信 しする。タクシー運行データや気象データ、周辺の施設情報(POI)などをはじめ、リアルタイム版「モバ イル空間統計」を活用。
性別や年齢層など属性ごとの移動をリアルタイムに把握し、各データを人工知能で 分析して10分ごとの乗車需要を予測する。このようなサービスと自動運転タクシーを組み合わせることで効 率的で効果的な移動手段になるだろう。
日本における規制整備
自動運転技術に関しては、日本でも2020年から25年の普及を目指し、法整備や規制の方向性を整えて いる。現在では加減速調整やステアリング操作などの運転サポートを搭載された、いわゆる「レベル2 (部分自動運転)」モデルは販売されている。レベル3になると特定の場所(高速道路)における交通状況 を「認知」し、運転操作を行う。
緊急時やシステム作動困難な場合に運転する必要がある。そしてレベル4、 5となると完全に自動運転になる。レベル5に到達すればハンドルもアクセルもなく「運転手不要」となる。
日本では2020年に向けてレベル3の実現を目指している。未来投資会議でも具体的な法制度整備に着手 すると指示し、2019年にも関連法案を国会に提出する予定である。基準も定める上で自動運転の速度の 上限やルート、時間、天候といった条件も重要だ。制御システムの性能やサイバー攻撃への耐性などを整え る必要がある。
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まとめ
上記で紹介したようにAI技術を自動運転、市場予測に活用することで、人々の生活にメリットをもたらすことになるだろう。自動運転車が普及し、技術も進化することで交通事故は今より減少すると言われている。
また交通渋滞が減り、移動時間が短縮するとも言われている。 高齢者や若年者、障害者でも気軽に使用することができ、快適な移動手段となる。 最近では自動運転車の事故の話題や誤認など課題の整備は山積みだが、改善を進め実用化に近づいているのは間違いない。さらなる進化に期待したい。
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<参考>
- ラスベガスを走る「自動運転タクシー」の正体(東洋経済ONLINE)
https://toyokeizai.net/articles/-/204540 - ウェイモとジャガー、自動運転車で提携-タクシー配車向け最大2万台(Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-03-28/P69YSJ6TTDST01 - 日産・DeNA 3月に公道で自動運転タクシー実験(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20180224/k00/00m/020/191000c - 日産×DeNA「イージーライド」の利点と課題 公道での実証実験開始、実用化の目途は?(乗りものニュース)
https://trafficnews.jp/post/79805 - テスラ、自動運転用に独自のAIチップを開発へ──イーロン・マスクが語った構想の思惑(wired)
https://wired.jp/2017/12/12/tesla-own-chip-for-autopilot/ - タクシーの乗車需要をリアルタイムに予測 ドコモが「AIタクシー」提供(IT media Mobile)
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1802/14/news132.html
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